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このスポットについて
太山寺は、兵庫県神戸市西区の伊川谷町にある天台宗の古い寺院です。伝承では、元正天皇の勅願寺として霊亀2年(716年)に藤原宇合が創建し、開山は定恵とされています。ただし、実際の創建は平安時代以降と考えられています。山あいの静かな場所にあり、神戸の市街地とは異なる落ち着いた雰囲気を味わえます。
創建時の建物は、弘安8年(1285年)の火災で焼失しました。南北朝時代には南朝方として行動し、多くの支院と僧兵を擁していたと伝えられます。明治の廃仏毀釈を経て、現在は5か坊が残っています。周辺の約55.9ヘクタールは「太山寺風致地区」として保護されており、寺の背後には原生林が広がっています。
最大の見どころは、国宝に指定されている本堂です。鎌倉時代の建立とされる入母屋造・銅板葺の堂で、薬師如来と十一面観音を祀っています。内陣と外陣を格子戸で分ける、中世の密教仏堂の典型とされ、組物の肘木には和様と禅宗様が混在する点も特徴です。神戸市内に残る唯一の国宝建造物とされています。
本堂のほかにも見どころは多く、室町時代中期に再建された仁王門と、阿弥陀堂に安置される木造阿弥陀如来坐像は国の重要文化財です。貞享5年(1688年)に建立された三重塔は兵庫県の指定有形文化財で、緑の山を背にした朱色の姿が参道から望めます。国の名勝である安養院庭園は、1月1〜3日、4月26日〜5月5日、11月に公開されます。
拝観時間は8時30分から17時(12〜2月は16時30分まで)、拝観料は300円で、無休です。春は桜、秋は紅葉の名所として知られ、とくに秋は三重塔と色づいた木々の取り合わせが美しい季節です。境内をひととおり見て回る所要時間は1時間ほどが目安です。車の場合は駐車場が約50台分ありますが、道が狭くすれ違いが難しいため注意してください。やや離れていますが、周辺には明石城や明石海峡大橋があり、あわせて訪れる旅程も組めます。
最終更新日 2026年10月28日
