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このスポットについて
鶴林寺は、兵庫県加古川市加古川町北在家にある天台宗の寺院で、山号は刀田山といいます。「播磨の法隆寺」とも呼ばれ、国宝の本堂と太子堂を持つ古刹です。本尊は本堂の薬師如来で、秘仏とされています。宝物館に安置されている聖観音は、新西国三十三箇所の第27番札所の本尊です。 寺伝では、高麗の僧・恵便に教えを受けた聖徳太子が、589年に精舎を建てたのが始まりとされています。ただし、これは寺伝であり、詳しい経緯は分かっていません。852年には入唐前の円仁が立ち寄って堂宇を修理し、天台宗に属したと伝えられます。天永3年(1112年)に鳥羽天皇から勅額を賜って寺号を鶴林寺と改め、勅願所となりました。鎌倉・室町時代に最盛期を迎え、戦国時代には黒田氏の説得で戦禍を免れて多くの建築が残りましたが、江戸時代に入ると衰えました。現在は宝生院・浄心院・真光院の3か寺が境内を分け合っています。 最大の見どころは、2つの国宝です。仁王門をくぐった正面にある本堂は、応永4年(1397年)の棟札から建築年が分かり、和様に禅宗様を加えた折衷様の代表作とされます。太子堂は天永3年(1112年)の建築で、兵庫県に現存する最も古い建築物といわれ、堂内の壁画は平安時代の絵画の貴重な遺品です。そのほか、常行堂、鐘楼、行者堂、護摩堂などが重要文化財で、室町時代の三重塔は兵庫県指定有形文化財になっています。2012年に新築された宝物館では、聖観音などを拝観できます。 境内は広く、建物の屋根や彫刻、石灯籠を見ながらゆっくり歩けます。社寺建築を見たい人は、建物ごとに1時間半から2時間ほど見ておくと、落ち着いて回れます。年間の行事も多く、1月8日の修正会(鬼追い)、2月15日の涅槃会、3月22日・23日の太子法要、5月8日の花祭り、12月31日の除夜の鐘などが行われています。 拝観時間は9:00から16:30まで(17:00閉門)で、年中無休です。JR加古川駅からかこバスで約8分、または山陽電鉄の尾上の松駅から徒歩約15分と、公共交通でも行きやすい場所です。足を延ばせば、姫路城や明石城も訪ねられ、播磨の歴史散策の途中に組み込めます。
最終更新日 2026年10月24日
