ABOUT
このスポットについて
園城寺は、滋賀県大津市園城寺町にある天台寺門宗の総本山で、一般には「三井寺」の名で知られています。山号は長等山、本尊は秘仏の弥勒菩薩です。琵琶湖の南西、長等山の中腹に広がる境内には、国宝の建物や重要文化財の鐘楼などが点在しています。 創建は7世紀とされ、大友氏の氏寺として始まったと伝えられます。開基は大友与多王とされています。「三井寺」という通称は、天智・天武・持統の三天皇の産湯に使われたという霊泉に由来するといわれます。859年(貞観元年)に円珍(智証大師)が入寺して寺を再興し、のちに円珍は天台座主となりました。10世紀ごろからは比叡山延暦寺との対立(山門・寺門の争い)が激しくなり、延暦寺による焼き討ちを受けて、伽藍が全焼したのは7回に及ぶとされます。1595年には豊臣秀吉によって寺領を没収されましたが、1598年に再興が許され、慶長年間に伽藍が整えられました。1946年(昭和21年)に天台寺門宗として独立し、その総本山となっています。 見どころの中心は、桃山時代の建築です。金堂は1599年に高台院が寄進した仏堂で、国宝に指定されています。勧学院客殿は1600年に豊臣秀頼の施主で再建された書院造、光浄院客殿は1601年に山岡景友が再建した建物で、いずれも国宝です。美術工芸では、秘仏として厳重に扱われる絹本著色不動明王像、通称「黄不動」が国宝で、日本三不動の一つに数えられます。 鐘にまつわる見どころも知られています。鐘楼に吊るされた梵鐘は「三井の晩鐘」と呼ばれ、近江八景の一つです。鐘楼は重要文化財に指定されています。また、奈良時代にさかのぼるとされる古鐘「弁慶の引摺鐘」も重要文化財で、比叡山との争いにまつわる伝承が残っています。観音堂は西国三十三所の第14番札所で、札所本尊は如意輪観音です。現在地には1481年に移され、1686年に焼失したあと、1689年に再建されました。2015年には、園城寺を含む「琵琶湖とその水辺景観」が日本遺産に認定されています。 境内は広く、山の中腹にあって起伏があるため、歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。金堂や客殿、観音堂をじっくり見て回るなら、1時間半から2時間ほどを見ておくとよいでしょう。 周辺では、約2km離れた近江神宮や、山を越えた京都側の銀閣寺(約5.2km)、南禅寺(約5.3km)が近く、大津と京都を結んで巡る旅の途中にも立ち寄りやすい場所です。拝観時間・料金は改定されることがあるため、訪れる前に公式サイトで確認してください。
最終更新日 2026年10月18日
