ABOUT
このスポットについて
杉本寺は、鎌倉の東、二階堂にある寺院です。坂東三十三観音の第1番、鎌倉三十三観音の第1番札所で、「杉本観音」の名で親しまれています。山門をくぐると、茅葺きの観音堂と林立する幟旗、苔むした鎌倉石の石段が迎えてくれます。本堂に上がって、観音像を間近に拝める寺としても知られます。
伝承では、行基が十一面観音を安置し、天平6年(734年)に光明皇后の発願で本堂が建てられたとされ、鎌倉で最も古い寺と伝えられます。文治5年(1189年)の失火で観音堂が焼けた際、別当が火中から本尊を運び出したところ、衣の一部が焦げただけだったとされ、観音経の功徳が現れる寺として信仰を集めました。三体の観音像がいつのまにか大杉の下に立って難を避けていた、という縁起が杉本観音の名の由来です。
本尊は三体の十一面観音立像で、いずれも秘仏とされ、毎月1日と18日に開帳されると伝えられます。円仁作・源信作と伝わる2体は国の重要文化財、行基作と伝わる「覆面観音」は鎌倉市の指定文化財です。観音堂は寄棟造・茅葺きで、棟札から延宝6年(1678年)の建立とわかり、神奈川県指定重要文化財になっています。
山門は切妻造・茅葺きの八脚門で、左右に立つ仁王像は運慶作と伝えられます。正面の鎌倉石の石段は摩耗が進んだため現在は通行できず、参拝者は左側の新しい階段を上ります。境内には鐘楼、権現堂、弁天堂、やぐら(横穴墓)のほか、杉本城跡や、斯波家長一族の供養塔とされる石塔群があり、家長は1337年に南朝方に攻められ、この寺で自害したと伝わります。
夏はフヨウ、冬はサザンカが境内を彩り、8月10日には四万六千日詣りが行われます。2016年には日本遺産の構成文化財に認定されました。近くには報国寺(約340m)、浄妙寺(約350m)、鎌倉宮(約400m)があり、二階堂・浄明寺のあたりを歩いて回れます。鎌倉駅からは徒歩で約30分かかるため、バスを使うと回りやすくなります。
最終更新日 2026年10月31日
