ABOUT
このスポットについて
三瀧寺は、広島市西区の三滝山(宗箇山)の中腹にある高野山真言宗の寺院である。山号は龍泉山で、本尊は聖観世音菩薩と三鬼大権現。「三滝観音」の名でも親しまれている。中国三十三観音霊場の第13番、広島新四国八十八ヶ所霊場の第15番札所である。
寺伝では、大同4年(809年)に弘法大師(空海)が開いたとされる。かつては多くの修行僧が滝に打たれ、岩窟で禅定に入ったと伝わる。1945年の原爆投下時には、爆心地から約3.2kmの距離にあって臨時の救護所として使われた。想親観音堂、鐘楼、稲荷社、三鬼権現堂、鎮守堂は、広島市の被爆建物に登録されている。
境内の入口に建つ朱塗りの多宝塔は、和歌山県広川町の広八幡神社にあったものを、原爆の犠牲者を供養するため1951年に移築したもので、広島県指定の重要文化財になっている。寺には平安時代の作で、胎内に1154年の銘がある木造阿弥陀如来坐像(国指定の重要文化財)も伝わる。「梵音の滝」「駒ヶ滝」「幽明の滝」の三つの滝があり、その水は平和記念式典の献水にも使われている。昭和30年代に重森三玲が整えた庭園「補陀落の庭」や、緑に包まれた苔むす境内は、街なかとは思えない静けさがある。観音本堂には秘仏の本尊が祀られている。
三滝山に切れ込む谷の底に位置する寺で、春の桜と秋の紅葉の名所としても知られ、とくに紅葉の季節には朱塗りの多宝塔が色づいた木々に映える。境内は山の中腹に広がるので、歩きやすい靴で訪れたい。境内をゆっくり巡る所要時間は1時間ほどが目安である。拝観の受付は8時からで、12月と1月は17時に閉まるため、日の短い時期は早めに着きたい。
周辺は三滝山の自然に囲まれた場所で、街なかの観光地とは離れている。広島城(直線で約2.8km)、ひろしま美術館(約3.1km)、おりづるタワー(約3.2km)は市内中心部にあり、路面電車やバスで移動して組み合わせられる。
最終更新日 2026年10月29日
